今回は、「最近、好きなことが楽しめない」「最近、笑わなくなった」と感じている方へ。もしかしたら、うつかもしれないと思っている方へ。
1年前、うつになってしまった私が経験したこと。
そして心を取り戻していった過程をお伝えしたいと思います。
まだ道半ばですが、ゆっくり前に進んでいます。
半年前に会社を辞めて専業主婦になり、時間はかかりましたが、最近ようやく心が戻ってきていることを実感しています。
私の経験してきたことが、この文章を読んでくれた方の参考になればと思い、書き記すことにしました。
うつのサイン、出ていますか
毎日、忙しく、ストレスを強く感じている生活を送っているあなた。心当たりのある項目はありますか。
1年前の私は、すべて該当していました。
- 好きなことにまったく興味がなくなった
- 無表情になり、笑わなくなった
- 食事に興味がなくなった
- 休日は何もする気が起きず、寝ていることが多くなった
- 人に興味がなくなった
- 考えがまとまらなくなった
- 余裕がなくて、イライラすることが多くなった
- 体調不良が続くようになった
私の場合の考えられる原因です。
- 仕事のポジションが上がり、仕事量と責任の増加によるストレス
- 部内での人間関係の調整によるストレス
- 上司からの過剰な要求によるストレス
- 仕事と家庭と育児の両立によるストレス
いつも、1分1秒に追い立てられている気持ちの毎日でした。
いつしか、自分の中にまったく余裕がなくなり、認めたくなかったけど、私はうつになっていました。
もっと早く気づいていたら、というより、もっと早く自分の声に耳を傾けていたら、うつにならなかったのかもしれません。
私は、完全に、自分から出ているサインに耳をふさいでいました。心の声も、体の声も。
もし、この文章を読んでくれているあなたに、あてはまるものがあるのなら、まずは自分の心の声、体の声、に耳を傾けてくださいね。
私のようにならないように。
うつになって気づいたこと

責任感の強い人、完璧主義な人、人に気を使いすぎる人、人の目を気にしすぎる人・・・
うつになりやすい人とはどんな人かと調べると、大抵、このことが書いてあります。
でも、これに当てはまらない人なんて、いるのでしょうか。
誰でも、いつでも、うつになり得るんだ、と思います。
きっかけなんて、その辺にごろごろ転がっているのではないかと思うのです。
ただ、その人のいる環境が、その人にとって合うか合わないかだけで。
そして、合わなくても、自分で選んだ道だから、という思いが次に進むことをさえぎってしまうのだと思うのです。
今の道を決めたのが自分なら、次の道を決めることができるのも自分なのに、忘れてしまうんですよね。
偉そうに言っていますが、うつにならなければ、気づかなかったことです。
私自身、うつとは無縁だと思って何十年も生きてきましたから。
今は、人の痛みがひとつわかるようになっただけでも、儲けものだと思っています。
うつになったことで、今まで見えていなかったものが見えるようになりました。
そして、1人で抱え込まず、人に頼ることが出来るようになりました。
今は、あなたの心が落ち込んでいたとしても、いつか本来のあなたに戻れます。
時間はかかっても、その時は、うつになる前より、必ず成長していると思います。
慌てず、ゆっくりでいいので、自分の心を取り戻しましょう。
私にできたのだから、あなたにもできます。
心を取り戻すために私がしたこと

うつになって、一番怖かったのは、もっとひどくなった時に、自ら死を選ぶのではないか、という恐怖でした。
実際に、「もういいかな、終わりにしようかな」という考えが頭をよぎったこともありました。
この思考のままでは、何も変わらない。どんどん深みにはまっていく。
そう思ってから、意識して私自身の思考を変えるようにしました。
困ったら人に頼り、とにかく、自分を最優先にすることにしたのです。
そして、環境を変えること、付きあう相手を変えることを決めました。
自分を守れるのは自分しかいないし、それを決めるのも自分ということに気づいてくださいね。
自分で決断することができたら、次は必ず行動にうつせます。
仕事を辞めてみる
考えてみたら、一番比重の大きいストレスは仕事です。
ここから変えないと、と思いました。
前職は在籍期間が11年半だったため、辞めるなら後任を育ててから、みんなと仕事をシェアしてから、そんな思いもあって、なかなか踏み出せずにいました。
収入がなくなるのも、正直怖いと思っていました。今までのようなレベルの生活ができなくなる。我慢する生活になると。
サラリーマンしか経験してこなかった私には、会社で働いて稼ぐ、以外の選択肢が見えていなかったのです。
でも、会社には代わりはいくらでもいるけど、自分は1人しかいないですよね。この重さに気づいたら、自分でも驚くほど、未練なくやめることができました。
生活環境をがらりと変える一歩を踏み出すことができました。
昔好きだったことをしてみる
最近すきだったこと、ではなく、昔好きだったことをしてみることにしました。
最近の好きだと、一緒に最近の記憶もくっついてくると思ったからです。
私の場合は、美術館や展覧会めぐりです。子供が生まれてからは、特に縁遠くなっていました。
最初のころは、行っても、集中できず、ただぶらぶらしている感じでした。
絵をみても、何も感じなくなってしまった自分に、悲しくなったりもしました。
でも、今までと違うことをしているんだ、と自分に言い聞かせているうちに、私の中の「嬉しい、楽しい」という感情を取り戻すことができるようになってきました。
旅行に行く回数も増えました。
先日は、トリバゴから宿を探して、長野県の松本へ美術展の旅に行ってきました。
希望条件のホテル、旅館が検索しやすかったサイトです。一目で料金比較ができて助かりました。
新しいことをしてみる
仕事をやめて、4ヶ月が経ち、ようやく新しいことを始めてみたい!という気持ちになりました。そうして始めたのが、ラクマや、このブログです。
わからないことだらけでイライラすることもあるけれど、自分の意志でしていること、と思えば、ひとつひとつ調べていくことも楽しめるようになりました。
ゆっくりだけど、確実に前に進んでいる、と感じています。
- 自分を守れるのは自分しかいない、決めるのも自分
- 今いる環境(生活環境、付き合う人達)を変えてみる
- 昔、好きだったことをしてみる
- 新しいことをはじめてみる

最後に
心が壊れてしまったら、壊れるまでの時間より、戻す時間の方が長くかかるかもしれません。
ネガティブな感情は今もあります。この先もあると思います。
でも、それも丸ごと受け入れて、私自身だと思えるようになりました。
1年前の私に伝えたい事を、あなたにも伝えたいです。
がんばらなくていいよ。
完璧にならなくていいよ。
しんどかったら、声をあげていいよ。
今より、少し顔をあげてみてください。
あなたにも、あなたを思ってくれている人が必ずいるはずです。
力になってくれる人が、必ずいるはずです。
1人で抱え込まず、人に頼ってくださいね。
この文章が、うつに悩んでいる方へ届きますように。