冬が近づいてくると、「お歳暮」という言葉をよく耳にすると思います。
毎年のことなのですが、「あれ、どういう決まり事だったかな?」と不安になることが多いですよね。
そこで今回は、お歳暮についての基礎知識をご紹介します。
あわせて、お歳暮が届いたときのお礼状、次回からお歳暮をお断りするときの「書き方テンプレート」をつけましたので、良かったら参考にしてみてください。
お歳暮の時期
お歳暮は、1年の締めくくりに日ごろお世話になっている方へ「これからもよろしくお願いします」という感謝の気持ちを込めて贈る贈り物です。
- 時期は、12/10~20頃に贈るのが一般的です
- 遅くても12/25ごろまでには先方に届くように準備します
- ただし、鮭や昆布巻きなどのお正月用品の場合は、お正月に合わせて贈ります
お歳暮の金額相場
あまり高価なものは、かえって相手に気を使わせてしまうので、お互い負担にならない程度のものがよいです。
- 知人、友人、お世話になった人へは、3,000円~5,000円が相場です
- 特別にお世話になった人へは10,000円位の商品を贈ることもあります
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お歳暮をおくる期間
お歳暮は送り始めたら3年以上続けるのが一般的と言われています。
その年だけ贈るのでしたら、「御礼」として贈り、お歳暮とは区別します。
お歳暮ののしと水引
「のし」とは、贈る品物の右上の方に付いている飾りをいいます。
元々は「のしあわび」の略で、昔は貴重な食材であったあわびをそいで干したものを添えていたことが始まりです。
贈り物をする時は奉書(上質な和紙)で包み、水引で結び、のしを付けるのが正式なマナーになります。
- 右上にのし飾り、中央に蝶結びで紅白5本の水引が印刷されているものを使います
- 自分か相手が喪中の場合は、慶事を表す紅白の水引やのしは使えないので、無地の短冊の表書きに「粗品」と書いたものを使います(注)
- のし紙には表書きと贈り主の名前を書きます
(注)お歳暮は祝い事ではないので、自分もしくは相手が喪中の時でも贈っても差し支えありませんが、四十九日を過ぎてから贈るようにします。
気にされる方もいらっしゃるので、表書きはお歳暮より「粗品」とするのがよいです。
- 品物に直接のし紙をかけ、その上から包装する「内のし」
- 包装紙の上からのし紙をかける「外のし」(直接先方のお宅に訪問して手渡しする場合など)
どちらがいいかわからなかったら購入時に店員さんに相談してみましょう。
- 12/31までに届く場合は、お歳暮
- 元旦から松の内(1/1-1/7)までは、お年賀 (ただし関西は15日)
- 松の内から立春(1/8-2/4)までは、寒中御見舞
- 喪中のご家庭の場合は松の内をさけて、寒中御見舞
お歳暮のお礼状2種(お礼とお断り)
お歳暮を頂いたら、早めにお礼の連絡をします。
手紙や葉書で送る場合の、お礼状の一例として参考にしてください。
【お礼状】
拝啓
寒さも一段と厳しくなってまいりましたが、〇〇様はいかがお過ごしでしょうか。
この度はお心のこもった品をお贈り頂きまして本当にありがとうございました。
家族一同、大変喜んでおります。奥様にもぜひ宜しくお伝えくださいませ。
これから寒さも本格的になってまいりますので、皆様どうかお体をご自愛くださいますようお祈り申し上げます。
略儀ながら書中にてお礼申し上げます。
敬具
【次回からのお歳暮を断る場合】
拝啓
年の瀬の寒気厳しい季節となりました。皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
この度はご丁寧にお歳暮を頂戴致しましてありがとうございました。
いつも細やかなお心配りに恐縮いたしております。
この度のご好意は大変うれしく思いますが、今後はこのようなお気遣いは無用にして下さいます様、季節のご挨拶を辞退させていただきたくお願い申し上げます。
寒さも一層厳しくなる折、皆様のますますのご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。
略儀ながら書中にてお礼申し上げます。
敬具